NFTを始めた方が必ず耳にするのがOpenSeaというマーケットプレイス(取引所)でしょう。NFTの世界を見るにも、実際に買うにもまずはNFTを扱うこれらのマーケットプレイスに触れてみないと始まりません。この記事では、実際にOpenSeaでのアカウント口座(とその前準備)にはじまり、実際に購入するところまで試した内容について纏めてみたいと思います。
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はじめまして、あたくし女神ですわ。
コレクティブル作品を探そうと思ったら、OpenSeaの使い方が分かりにくいんですわ。
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うむ、女神じゃったか。よし、今回はOpenSeaの使い方を紹介するぞ。自分好みの作品をどう見つけるかも書いたから、参考にするといいじゃろう。
OpenSeaのアカウントを作成してみよう
OpenSeaで実際に取引を開始するには、暗号資産取引所での口座開設やイーサリアムを自分のウォレットに送金する、といったいくつかの手続きがあります(OpenSeaに掲載されているNFT作品を閲覧するだけであれば、この作業は特にいりません)。
取引所の口座を作成し、イーサリアムを購入する
今回は、国内でも大手の取引所であるコインチェックを選択しました。最初の登録はものの5分程度で簡単にできます。その後の本人確認書類の提出まで含めると10数分以上はかかると思います。詳細は割愛しますが、大まかに以下のようなステップで登録ができます。
- コインチェックのホームページから口座開設を選択し、メールアドレス、パスワードを入力する
- メールで送られるアクティベーション用のリンクを開き、各種重要事項の確認を行う
- 本人確認書類の提出はモバイルアプリに誘導されるので、まずモバイルアプリからユーザー情報の登録を行う
- アプリ上で本人確認書類の提出を選択すると、メールへアップロード用のリンクが送られるので、それを開き、ウェブからアップロード・撮影を行う
以上のステップが完了したあとに、登録内容と本人確認書類が確認されると口座開設完了を知らせるメールとはがきが送られ、その後、すべての機能が使えるようになります。この時点で入金も可能になるので、日本円を入金して、イーサリアムを購入します。
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販売所(購入) => ETH => 数量を入力 => (合計金額がOKなら)購入する
MetaMaskアカウントを作成する
MetaMaskはイーサリアム系の暗号資産(暗号通貨とNFTのいづれも)を保管・管理するためのツールです(”ウォレット(wallet)”とも呼ばれます)。PCの場合には、ChromeやFireFoxなどのブラウザーのプラグインとして提供されるので、ブラウザー上でプラグインの追加を行う必要があります。筆者はGoogle Chromeを利用しているので、Google Chromeの拡張機能でインストールを行いました。はじめに作成した際には、リカバリーフレーズが提示されます。パスワードとともに厳重に保管し、他の人に知られないようにする必要があります。
スマートフォンの場合は、モバイルアプリ版のMetaMaskをインストールして利用します。PCのブラウザーで利用しているウォレットをスマホでも利用したい場合は、PC側で設定した際に表示されたリカバリーフレーズとスマホ用のパスワードを設定する必要があります。
今回のケースでは、日本円をイーサリアムにしたあとにイーサリアムを保管しておく際、またNFT作品を実際に購入したあとにNFT作品を保管する際、のそれぞれでMetaMaskを使います。
MetaMaskへ送金する
送金の際には、2段階認証の設定が求められるので、まずはその設定を行います。
- 2段階認証設定用のリンクが登録しているメールアドレスに送られる
- メール本文内のリンクからたどるとQRコードが表示されるので、Google Authenticatorをインストールし、Authenticatorの画面からQRコードを撮影、Coincheck用のワンタイムパスワードの設定が作成される
- 画面内に生年月日とAuthenticatorのパスコードを入力し、認証を完了させる
以上で、送金が可能になります。
ブラウザの場合、MetaMaskのアイコンからウォレットを開き、自分のアドレスをコピーします。
コピーしたアドレスをCoincheckで事前に宛先として、登録しておき、送金画面で登録していた宛先を選択します。
送金先サービス名には「その他」、テキストボックスには「個人ウォレット宛て」などと記載します(Coincheckのガイドより引用)。
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事前に登録した宛先宛に指定の送金額を送ることができます。"
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事前に登録した宛先宛に指定の送金額を送ることができます。"
事前に登録した宛先宛に指定の送金額を送ることができます。
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OpenSeaとMetaMaskを接続する
次にOpeanSeaのサイトへアクセスし、ナビゲーション・メニューの一番右のマークを選択すると、”My wallet”と表示されて、その下に主なウォレットが表示されます。このうち、MetaMaskを選択すると、自分のウォレットがポップアップ表示されるので、選択して、進めていくとOpeanSeaに自分のウォレットが接続された状態になります。
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ステップ数が少し多いんじゃなくて?
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そうじゃのう。現状は長いプロセスがかかってしまうようじゃな。
OpenSeaで作品を見てみよう
OpeanSeaのトップページを見ると、Explore(”探索する”)という青いボタンやメニュー、また検索窓があります。Exploreボタンを押すと、いろいろなNFT作品のカテゴリーやプロジェクトが一覧で表示されるので、そこからたどっていくと、NFT作品の一覧や各NFT作品の詳細を見ることができます。
また、作品名がわかっている場合には、検索窓に文字を入力することで候補から見たい情報を特定することができます。

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OpenSeaには、作品の見つけ方ガイド(どうやって好きなNFTを見つければいいか(How to Find an NFT You Love))があります。そこには、自分にあったNFT作品を上手に見つける上でのいくつかのポイントが紹介されています。参考になるかもしれません。
- プロジェクトの公式サイトでロードマップやマイルストーンを確認すべし。
現実的か?曖昧じゃないか?SNSもチェックすべし。 - プロジェクトの創設者はどういう人か?
経歴がオープンにされていれば、どんな実績がある人かを見るべし。 - Discordなどのコミュニティを見るべし。
活発なコミュニティか?参加者に親切か?
(実際には購入前に見れるコミュニティは限定的かもしれません) - NFTのレア度を見るべし。
例えば、有名なCryptoPunksの場合、Typeには、Male(男) , Female(女), Zombie(ゾンビ), Ape(猿), Alien(エイリアン)の5つがありますが、Alienはわずか9点しかないため、レア度が高い種類だとわかります。 - 最低落札価格(floor price)、取引量(volume)、所有者数(owners)の数値を見るべし。
最低落札価格が高くても、ボリュームが少なければ意味がないので、それぞれの数値がある程度以上あるということが大切です。たとえば、本家CryptoPunksの取扱量が945.2K(ETH)であるのに対して、そのパロディ作品であるCryptoPhunksは1.0Kしかありません。
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TypeでAlienを選択すると9つしか出てこない"
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TypeでAlienを選択すると9つしか出てこない"
TypeでAlienを選択すると9つしか出てこない
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アイテムごとのページの場合、Propertisがあり、そこからどのくらいレアかが確認できる。"
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アイテムごとのページの場合、Propertisがあり、そこからどのくらいレアかが確認できる。"
アイテムごとのページの場合、Propertisがあり、そこからどのくらいレアかが確認できる。
ちなみに実際の売買歴はPrice Historyにある。#7804の場合、2022/3/12に2100ETHで売買されている。
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total volume(総取引量)はCryptoPunksに比べて945分の1程度
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自分が好きそうというのに加えて、どんなプロジェクトかというのも重要なのね。
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そうなるのう。コレクティブルの場合、前の記事の解説も参考になるじゃろう。要はプロジェクトの内容が重要ということなんじゃ。
OpenSeaで気に入った作品を購入してみよう
OpenSeaで作品を取引する方法は、購入(Buy Now)する方式と入札(Place bid)する方式の2つ* があります。通常が前者とするならば、後者はオークション方式となります。また、購入方式の場合でも、価格提示(Make offer)するやり方もあります。これは、付けられた値段よりも安く買いたい場合に取れる選択肢です。
* NFT作品一覧の画面(一つ前の画像)にも左のサイドメニューにBuy Now(購入)とOn Auction(入札)の2つが表示されています(これを選択すると、一覧がそれぞれの方式のものだけの表示となります)
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Buy Nowで記載の値段で買うかMake Offerで金額を提示するかの方法がある"
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Buy Nowで記載の値段で買うかMake Offerで金額を提示するかの方法がある"
Buy Nowで記載の値段で買うかMake Offerで金額を提示するかの方法がある
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Place bidから金額の提示を行う"
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Place bidから金額の提示を行う"
Place bidから金額の提示を行う
今回は、Kawaii SKULLというコレクティブル作品を買ってみたいと思います。入金した金額の範囲内では、Kawaii SKULLの#6656が良さそうだと思ったので、買ってみました。通常の購入方式の作品のため、Buy Nowから購入します。作品名と金額(Total)が表示れたポップアップ画面になるので、Checkoutを押します。すると、画面のようにウォレットの画面が表示されるので、ガス代含めた総額に問題がなければ、決済を確定させます。
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
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何するにしてもガス代、ガス代。ガス、バスガスバス、ですわ。
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・・・(全然言えておらんのじゃ・・・)
確かに、イーサリアムのガス代は問題になっているようじゃな。Polygonなどのガス代のかからないブロックチェーンもあるようじゃぞ。
購入した作品の使いみち
NFT作品の主な使いみちは単にコレクションとして保有したり、プロフィール画像(PFP)にしたりというところが主なものです。これ以外にも作品によっては、持っていることによって得られる恩恵もあります。
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画像の動き(gif)は古いアカウントのみで対応のようで、静止画となった"
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画像の動き(gif)は古いアカウントのみで対応のようで、静止画となった"
画像の動き(gif)は古いアカウントのみで対応のようで、静止画の表示です
例えば、商用利用が許可されている場合には、この画像を使った商品を販売するといったことが可能です(Clone X、BAYCなどが好例です)。何が可能かは、コレクティブル毎のロードマップとも関わりますが、こちらの記事に主な作品で提供される付加機能についても触れています。
今後は、SNSでもNFT作品をプロフィール画像にする機能が提供されていくものと予想されます。例えば、Twitterでは、MetaMaskなどのウォレットと接続することで、NFT作品をプロフィール画像に設定できる機能を提供しています(現在は、Twitter Blue(サブスクリプションサービス)を利用しているユーザー向けに提供しているようです(2022/7現在、iOS版、Android版のみ))。
オッス!
オマイラが(しつこく)言ってくるから、作ったよ。まずは実験的に展開:iOSでNFTをプロフィール画像に。
Twitter Blueのメッセージを意訳
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Twitterのプロフィール画像を設定できるのはまだ有償サービスだけなんですわね。一般展開はされないのかしら。
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さぁ、それはどうなんじゃんろうな。
Twtter神のみぞ知る、というところじゃろう。
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TwitterのPFPがNFT対応したのに続いて、Instagramも「デジタル・コレクティブル」という機能の提供を米国内の一部ユーザー向けに開始しておるぞ。各種SNSが続く流れができれば、NFT界隈が盛り上がるかもしれんのう。
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