Day1では、web3.0とは何かをまず解説していきます。
定義
web3.0をユーザーの視点で整理すると、以下のような定義がされています。
- 静的なコンテンツを読むことが中心であった時代がweb1.0
- ユーザーからもウェブに情報を上げるなどの双方向性が生まれた時代がweb2.0
- その次の新たなウェブの時代がweb3.0
web3.0とは、ブロックチェーンをバックエンドの基盤として採用し、その上で成立する、ウェブの新しい形態の一つです。このようなことから、web3.0を理解する場合、ブロックチェーンの構造を理解する必要があります。
では、ブロックチェーンとは何でしょうか?簡潔に言うと、「世界中に分散したコンピューターからなるデータを保存するための仕組み」のことです。
歴史
最も有名なブロックチェーンは、世界初のブロックチェーンでもあるビットコインです。ビットコインは、サトシ・ナカモトという架空の人物によって発表された論文に基づいて構築されたサービスです。
次に、スマートコントラクト(契約をプログラムで執行する仕組み)の機能をブロックチェーンに追加したのがイーサリアムです。イーサリアムについても、ヴィタリック・ブテリンという(実在の)人物によってホワイトペーパーが発表されています(イーサリアムの創業者)。
以降で発表されているものも多数あります。さらなる付加機能を提供しているものやこれまでのブロックチェーンにおける課題を改善しようとしているものなどがあります。
2022年に時価総額ベースで主要なブロックチェーンをまとめた記事がこちらにあります。よろしければ、こちらもご参照ください。
なぜ注目されているのか
ブロックチェーンが近年注目を浴びているのにはいくつかの理由があります。
- デジタルゴールドとしての価値があると多くの人に信じられている(ビットコイン)
- ブロックチェーンを基盤とする仮想通貨について、投機的な熱狂により市場価格が高騰してきていた(投資目的で注目をあびるようになった)
- web2.0までの中央集権的な(特定の企業によりサービスが提供される)構造ではなく、特定の企業に対しての信用がなくともサービスを利用することができる(サービスへの信任をより必要としていないというメリットが注目されている)
では、ブロックチェーンとはどんな特徴を持っているのでしょうか?
ブロックチェーンの特徴
分散性
ブロックチェーンは、グローバルに分散している多数のコンピューター(ノード)によりデータが保存されています。
それぞれのノードは、ブロックチェーンのソフトウェア(Ethereumで言えば、EVM)を動かしており、相互にデータのやり取りを行っています。グローバルなデータベースですが、それぞれのノードはすべての取引データのコピーを保存しています。
透明性
ブロックチェーンの取引(トランザクション)や取引の際に執行されるプログラム(スマートコントラクト(後述))は、誰でも中身を確認することができます。
不変性
一度執行された取引の中身を変更することは非常に困難であるため、データの不変性が高いです。書き換えることは技術的に不可能ではありませんが、たとえば、ビットコインやイーサリアムなどの大きいブロックチェーン・ネットワークで変更することはとても難しいです。
また、ブロックチェーンに一度リリースしたプログラムは変更することができません(誰かが自分の都合の良いように書き換えるといったことができない)。
効率性
送金するケースを例にする場合、送金にかかる時間はサービスに依存しますが、国際送金の場合等長い時間がかかることはよくあります。それに比べて、ブロックチェーン上のトランザクションはとてもスピーディーに行われます。
コードによる契約
Ethereum以降に開発されたブロックチェーンには、スマートコントラクトと呼ばれる機能を備えているものが多くあります。スマートコントラクトとは、トランザクションを執行される際に自動で実行されるソフトウェアプログラムのことです。例えば、デジタル画像を販売しているサイトで送金を行った場合には、画像の所有権をただちに購入者に移す、といったことはプログラムの中で行われます。
スマートコントラクトについて、こちらの記事にも書いているのでよろしければ、ご参照ください。
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